日曜日の午後。原稿を書いてもよかったのですが、何となくその気になれず、バスに乗ってELWOODに行きました。このエリアはシティから30分ほど離れたサバーブ(郊外)で、ビーチ沿いの住宅街です。
この場所を選んだ理由は、朝食のスムージーに入れているカカオパウダーがなくなってしまったから。「Gram」という量り売りのお店にあるローカカオがとてもおいしくて、メルボルンに移住してからはずっとココ。家から空瓶を持っていき、好きな量だけを買うという“ゼロウエスト”な取り組みです。余談になりますが、近所のセブンイレブンでカフェラテをよく飲みますが、紙コップは使わずに私はリユースカップにしています(容器を12ドルで購入すると、毎回1ドル引きになるんですよ!)
Gramで買い物した後、ELWOODの商店街をぶらぶら歩いていました。日曜日の午後でしたから、もうカフェは早々に閉まっていたのですが(15時にはクローズします…)、行列ができているジェラート屋さんを見つけました。お店の名前は「Biancolatte」。シティでも見かけたことがないので、チェーン店ではなさそうです。
5分ぐらい待ったでしょうか、バニラビーンズ、ピスタチオ、塩キャラメル、チョコレートなどメニューは10種類ほど。どれにしようか迷いましたが、今回はキャラメルバターをオーダーしました。キャラメルのかりっとした食感、ほどよい甘さですぐに感触。ワッフルコーンもおいしかったです。
自宅に帰るバスの中で、「Biancolatte」のホームページを眺めていました。いつごろオープンしたのかが気になって調べてみると、そこには温かいストーリーがありました。
お店をオープンしたのは2012年。イタリア人のアンドレアはメルボルンにいる恋人、カミーユを追いかけてやってきました。そして彼には、“メルボルンで本物のジェラート屋さんをつくること”という夢があったそう。そして、小さなカートひとつで、クイーンビクトリアマーケットで売り始めました。しかし、販売する場所はトイレの真横にあり、いつも路面は濡れていました。そんな苦い経験がありつつもアンドレアはめげずに、ELWOODに場所を移して同じようにカートひとつで販売したのです。今度は、お洋服屋さんの軒先だったということもあり少しずつお客さんが来るように。
11年経った今は、カートではなくELWOODに店舗を構えていて地元の方にとても愛されるジェラート屋さんになっているようですね。Instagramを見たら、可愛い子どもたちと一緒に笑顔で笑っているアンドレアがいました。
ふと入ったジェラート屋さんでしたが、ストーリーを知ることでとても大切なお店になりました。また行ってみたいと思います。
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